基礎からしっかり!

精神科で働く看護師の基礎的なお勉強をダラダラ綴る日記です

抗精神病薬は、統合失調症に使われるのはもちろんであるが、躁病、うつ病
               などの病気でも使用される。


抗精神病薬は、脳内で過剰になっているドーパミンを遮断して
幻覚・妄想・興奮性を抑制させることを目的として投与される。

抗精神病薬はドーパミンD2だけを遮断するのではなく、
セロトニン5-HT2A、アドレナリンα1、ヒスタミンH1、アセチルコリン(ムスカリン性)と様々な
受容体をも遮断してしまう。(各受容体の機能は神経伝達物質を参照)


<抗精神病薬の作用>        <抗精神病薬の副作用>
・ドパミンD2・・・・陽性症状の改善  辺縁系・・・・・・・不明
                      皮質系・・・・・・陰性症状の増悪
                      黒質線条体・・EPS症状
                      漏斗系下垂体・高プロラクチン血症

・セロトニン・・・・・・陰性症状の改善  体重↑  
         EPS症状の抑制 
 
・アドレナリンα1・・鎮静作用       自律神経症状(交感神経)、過鎮静

・ヒスタミンH1・・・・鎮静作用       体重↑、眠気 

・アセチルコリン・・・・EPS症状の抑制   自律神経症状(副交感神経)
                           ※悪性症候群


抗精神病薬は、定型薬と非定型薬に大別される。10年程前から使われる様に
なったリスパダール以降の薬を「非定型薬」・それ以前の薬を「定型薬」といいわける。
                     
<定型薬の主な薬剤>
  分類       一般名     商品名
・フェノチアジン系   クロルプロマジン    コントミン
                    ウィンタミン
           レボメプロマジン   ヒルナミン
                     レボトミン
         
・ブチロフェロン系  ハロペリドール    セレネース
           ブロムペリドール   インプロメン
           チミペロン       トロペロン
        
・ベンザミド系   スルピリド      ドグマチール
           スルトプリド     バルネチール

・イミノベンジル系  モサプラミン    クレミン
  
・チエピン系     ゾテピン      ロドピン




定型薬の各受容体への遮断割合

上図をみればわかるように定型薬はドーパミンD2遮断効果が極めて強く、
陽性症状の改善力は効果が高い。が、それにともなってEPS症状も強く
でるため、抗パーキンソン薬(抗パ剤)の併用はほぼ必須。




<非定型薬> 

 分類    一般名      商品名
SDA    リスペリドン    リスパダール
       ペロスピロン     ルーラン

MARTA  クエチアピン     セロクエル
       オランザピン    ジプレキサ

DSS    アリピプラゾール  エビリファイ

SDA.gif

        
定型薬と見比べれば一目瞭然、D2遮断効果よりもセロトニン遮断効果の方が
強い。
非定型薬は「陰性症状にも効く」「副作用が定型ほどじゃない」
といわれるのがよくわかる。
セロトニン・ヒスタミンの遮断により、体重増加・糖尿病になるおそれが高いので
血糖チェックが必要。MALTAについてはDM禁忌にまでなっている。
 近年はメタボリック症候群が社会問題にも上る時代でもあり、特に若い女性
は体重増加については嫌う人も多い。


定型・非定型くらべてみてきたが、非定型薬の「陰性症状へ効く・認知行動面
の機能改善」
の薬効は魅力的で、最近はほとんどが非定型薬を用いての
治療が主流。
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ポン
  • Author: ポン
  • 愛知県で精神科勤務する看護師。お勉強をさぼって歳だけとってきたことに最近反省し、一からお勉強しなおすためにブログをやってます。

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